大学生/若手社会人向け 大手企業の技術系総合職で働いてみてわかったこと④
大学生/若手社会人向け 大手企業の技術系総合職で働いてみてわかったこと
(2021.12退職済み)
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④メーカー技術系総合職のメリットとデメリットについて
＜言いたいこと＞
メリット・デメリットはかなり明確。下記を参考にして、自分に合うかどうかをしっかり就活中に見極めることが大事
ーーメリットーー
・時間の余裕があり、趣味や家族との時間に使いやすい
これは、なんとなくイメージ通りなのではないでしょうか。やはり、大手メーカーにはある種の既得権があり、社会的責任等問われやすいです。なので、しっかりと時間内に終わらせるようコンプラ意識の高めな企業が多く、残業は少なめになる傾向があると思います。業務の内容的にも、前述の通り残業コントロールしやすいです。
・ブランドがある
これも、世間一般のイメージ通りだと思います。仮に転職などする場合に、大学、社会人、とそれなりに見栄えあるキャリアを積んでいるので、頭のキレない人でも、希望の業界に転職できなかったという話はあまり聞かないです。海外や、全く異なる業種に行くとなると話は変わるかもしれません。
ちなみに、私の周りでは最近データサイエンティスト資格等取りアナリストになった人一名、コンサルタントになった人二名等がおり、比較的コンサル業界へ転職される方が多い印象です。
・専門分野を極められる
これは、場合に拠ります。研究部署ならそうですが、開発部署の場合は必ずしも極められるとは言えず、例えば2年ごとくらいでテーマが変わっていくような事例も散見されます。部署再編などを繰り返し、マンネリを防ぐ、仕事の俗人化を防ぐと言った狙いから、なかなか同じことをさせ続けることは難しいというのが企業の本音でしょう。
・田舎に住める
田舎に住みながらも大企業に勤めるには、技術系総合職で工場や開発センターに勤務するのが最も効率が良いです。事務系総合職でも2,3割は一時的に工場に配属される場合があります。
・周りに賢い人、ちゃんとした人が多い
賢い、ちゃんとしてるの定義は人によりますが、感情に任せて仕事をする人の割合は少なめかと思います。当たり前ですけど手を出す人も聞いたことは無いです。(ちなみに工場とかは、結構懲戒とか出てるのが社内広報とかで分かるので、おそらくあるんでしょう)
ーーデメリットーー
・給与は全く高くない
正直、メーカーの給与は高くないです。働き方を規制されやすいので、残業などもつきにくく、同年代平均+50〜100万くらいが中央値ではないかと思います。大学院も出たという2年の社会人ブランクまであるので、金銭的には厳しいです。
・都会には住めない
何としても東京や大阪に住みたい、という人は絶対にメーカーの技術総合職はやめておいたほうがいいです。首都圏や関西圏に開発センターがある企業もありますが、配属リスクは免れません。
・実力評価はされにくい
大手企業の組織は、ほとんどが縦割りです。その結果、大きな判断にはかなり長い時間とプロセスを踏む必要があります。また、大手企業が占めている業界というのは、ほとんどが成熟産業なので、技術面でもブレイクスルーも正直起きにくいです。こういった背景から、とがった新人がいきなり凄い商品を世の中に送り出すようなことは難しく、結果的に実力があっても評価できなくなってしまっていると考えられます。
・ゼネラルな仕事は難しい
これも想像に難くないですが、本当に強く感じます。自分で情報取りに行ける人はいいですが、会社の決算、中期経営計画、マーケティング戦略なんてほとんど我々には情報が降りてきません。上司も理解していないです。技術一辺倒で、物を作って売る「マーケティング→商品戦略→開発→営業・販売」という流れを意識できません。開発現場の最前線で働く若手にとって、上司のその辺りのビジネス的な勘の鈍さが、商品開発の頓挫等に繋がってしまうことは、モチベーション低下につながります。
また、技術総合職からマーケティングなど事務総合職への異動は、制度があっても、かなり難しいです。実際に社内で全く別の部署への移動希望が通った例は見た事がないです。
総括すると、ビジネス全体は意識せず、似通った仕事を中途半端に極めて部分最適にする仕事になってしまうのが、若手の技術系総合職の仕事ということになります。
⑤に続く
